「残暑」に思う日本語の美しさ。prasthana AW25 立ち上がりについて。

prasthana co., ltd. 代表/デザイナーの武井です。

残暑。。
今年も激烈に厳しいですね。

一瞬、月中頃にちょっと涼しくなったのかなと思ったタイミングがありましたよね。
で、加えて夜ふと虫の音が聴こえてきたりして、「おや?秋の気配か?アルペジオか?」などと思ったのですが、それも束の間、流石AUGUST、と諸手を挙げて降参してしまうような状況。
お盆過ぎているので、暦の上では完全に「残暑」の筈ですが、今がピーク、と言わんばかりの夏っぷり。
夏日→猛暑日→酷暑日、という出世魚と良い勝負するような活用でもって表現される夏ですが、そう遠くない未来には、「激暑日」とか「激熱暑日」とか、更なる進化(?)を言い表す季語が生まれるのではないだろうかと、そのような他愛もないことを思ったりしています。

余談ですが、「残暑」って英語ではズバリ当てはまる表現がないそうで、「late summer heat=夏の終わりの暑さ」とか、そんな感じが近いのだとか。
ちょっとニュアンス違いますよね。
「残暑」って言うと、なんというか、夏は夏で暑くて大変で早く秋来い、と思うものだけど、過ぎゆく季節になんとなくセンチメンタルな気持ちになったり、兎に角「late summer heat」には宿り得ない感慨を伴います。
やはり日本語独特の語感だったり、侘び寂び、奥ゆかしさというか美しさというか、兎に角改めて素敵だな、と。
余談ですが。

「絶対昔より暑くなってる!」は最早疑う余地の無いことかと思います。
学生の時分は視聴覚室と職員室くらいにしかエアコンてなかったと記憶していますが、今や無くては到底過ごせない。
で、よく言われることですが、室内と屋外の気温差/ギャップにやられるという話。
これがですね、実際に不調として自覚する前の段階で、身体の表面的な感覚とは別軸で、意外と内臓は冷えていたりする、ということがあるそうです。
去年から月一くらいでお世話になっている整体の先生がいらっしゃるのですが、診てもらう度に「武井さん、お腹冷たいよ。」と言われます。
これに関しては、激熱暑日の渦中にいると極めて実感を伴わないのですが、只々暑いから冷たい飲み物プリーズ、ではなく、注意深く心身の状態と向き合うことも大事だな、などと思っています。
内臓の冷えは万病のもとですからね、皆様方も気に留めてみて下さい。

そんな具合の8月、例年のことではありますが、会社的には最多忙時期と言って差し支えないであろうタスクに追われております。
あ、先にお伝えしておきますと、今回のテーマはタイトル通り、prasthana AW25立ち上がりについて、なので、当然バタバタと生産業務が立て込んでいるわけなのですが、特に今年は(も?)現場の混雑ぶりが激しく、進みが遅い遅い、もう8月も末ですからね。
なかなかに苦戦していますが、なんとかローンチ、というところまで漕ぎ着けました。

それに加えて、来季SS26の展示会は9/2から開催予定なのですが、その準備も佳境です。
撮影は8/26、ギリギリまでサンプルアップの確定連絡が来ず、これまでで一番ソワつきましたね。
しかも最後のピースが職人の手仕事領域全振りのアイテムだったので、もうこれは黙って待つしかない、最悪、撮影に間に合わなかったら仕方ない、、いやけど実際どうしよう、みたいな心持ちでこの数日を過ごしていましたが、なんだかんだ、間に合い今に至ります。(岡田さんありがとうございました、!!)

この辺に関しては、ディテールは端折りますが、生産背景の刷新ならびに、今後より精度を上げていく為の仕組み構築に本当に直前まで奔走していたので、いつも以上に進行が後ろに倒れ気味で、当然ながらそれに付随してバタついたわけなのですが、、。
しかしながら、その費やした気力労力その他諸々を補って余りある生産安定性と品質向上を実現することが出来る筈です。
インディペンデントで運営をしている以上、常により良い状態(この「より良い」とはアウトラインからディテールに至るまで、その運営に纏わる全ての要素に関してのことです)、それを目指していくということは、基本的に持つべき不可欠なスタンスであって、それこそ「現状維持は退化」の精神で突き進んでいかなければ、淘汰されるのは一瞬のことなんだと思います。

兎に角、時にはヒリヒリとした緊張感に晒されながらも、全方位的に確実な向上をお披露目できるのは間違い無いかと思います。
引き続きチェックのほど宜しくお願い致します。

さて、長々と文章を書いている時間も余裕もありませんので、今回はサクッと本題にいきましょう。

8月29日(金) prasthana AW25 立ち上がりとさせて頂きます。

当初の予定だとお盆頃には、、と考えていたので、半月ほど遅くなってしまいました。
秋冬なのでね、ピーク(重いアイテム)はどうしても後半のデリバリーに集まりがちなことに加えて、この記事を書いているまさに今、2品番delayの連絡が入ってしまったので、実際に8月29日にローンチとなる品番はちょっと少なめではあります。
とは言え、ちょい遅れの2品番も間も無く入荷してきますし、そもそも多くない型数ではありますが、いずれも大きめの反響を頂いたアイテム達です。
そろそろ朝晩はあっても良いんじゃない?くらいの秋冬導入アイテム達、詳細は下記の通りです。

strings raw edge over shirt







 

pigment nylon cover hand jacket ※9/上旬入荷分



 

pigment nylon knee tuck baggy ※9/上旬入荷分



 

round hem long nosleeve





 

base layer crew neck #21





8/29(金)の立ち上がりのタイミングから、ECも(出来れば、、)更新しますので、詳細は各アイテムページにてご確認頂けたらと思います。

シーズンを経る毎にブラッシュアップを自身に課し、「最新が最高」を地で行く(?)prasthanaではありますが、AW25はですね、新たに取り組みをスタートした生地背景なんかも多くありまして、これまでにない創造ならびに表現が、分かり易い形で確実に達成できていると思います。
画像だけでは伝わらない生地の奥行きや、大量生産品では生み出し得ない佇まい、そんなような様々が存分に反映された内容となっている筈です。
この辺り、是非実物を手に取って頂き、体感してもらいたいところです。

冒頭でもちらっと触れましたが、この立ち上がりから程なく、SS26の展示会が始まるので、8月最後の週末以降は、prasthana sendagaya storeは暫くの間臨時休業となってしまいます。
暑くて外に出るのも憚られるのは重々承知ではありますが、もし気が向いたら週末、是非ご来店お待ちしております。
来たるAWに想いを馳せて、洋服話にでも花を咲かせましょう。

宜しくお願い致します。