新規取り扱いブランド bagjackについて

prasthana co., ltd. 代表/デザイナーの武井です。

9月の prasthana 22SS展示会からしばらく時間が経っていますが、公式日程外でのフォロー展に加え、全国各地のお取扱店様で受注会を開催頂くなど、相変わらず有り難く慌ただしく過ごしておりました。
このNEWSを書いている今日は11月11日、ひとまず22SSに関するイベント関連は全て終了しましたので、数量を決定しこれから生産に入っていきます。
毎度の事ですがバタバタとしがちなこの時期の生産業務にケアレスなしょうもないミスが発生する事多々なので、しっかり気を引き締めて取り組んでいきたいと思っています。
この間に緊急事態宣言が解除となった事で、本当に久しぶりに出張に出たり人と食事をしたりといった行動をちらちらと再開できるようになりました。
やはり顔を合わせて話しをする事の大切さを再確認するとともに、ポジティブな刺激を受ける事が多く、身体は疲れていても気力は充実しまくりな状態、これから生産に臨む22SSの更に先、22AWの企画に取り掛かっている今、インプット多めで非常に良い感じです。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

ここから本題、自店について少し。
オープンから今まで、prasthana sendagaya storeでは自社ブランドprasthanaの他、GUIDI、iolomの2ブランドをセレクトしてお取り扱いしてきました。
常々公言している通り、選定の基準として
[自分自身のワードローブに欠かせない存在である、もしくはそうなり得る事]
という部分を一番重要視しているわけですが、それとともにprasthanaと組み合わせて提案する事でより鮮明な世界観の発信ができるものと考え、お取り組みをさせて頂くに至っています。
その部分がブランドではなくショップという形態でこそ出来る表現であり、ブランド運営とはまた違った脳みそを使いながら、やり甲斐と楽しみを見出しています。


prasthana sendagaya storeのオープン当時、上記の2ブランドの他、実はもう1ブランドお取り扱いを検討していたブランドがありました。
それが掲題の通り、この度新規でお取り扱いをスタート致しますbagjackです。

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bagjack(バッグジャック)は「Peter Brunsberg」によるベルリン発のバッグブランド。
東ドイツで生まれ、国営バレエ団の研修生であったが、ベルリンの壁が崩壊、職を失ってしまった。
その後、当時ドイツではまだ定着していなかったメッセンジャーの仕事を友人とスタートした。
立ち上げ当時、アメリカ製バッグを使用していたが、壊れやすい事に疑問を持ち、自分たちでバッグを製作した事がブランドのきっかけである。

プロ向けメッセンジャーカスタムバッグとしてだけでなく、柔軟なデザイン性を持つファッションバッグとしても高い評価を得ている。
ドイツ初のメッセンジャーサービスを立ち上げた経験を活かし、既存のバッグの問題点を改良した彼のオリジナルのメッセンジャーバッグは、高いクオリティでプロメッセンジャー達の間で話題になっていった。
また、現在もプロメッセンジャーが「仕事の道具」として使用できるスタンダードを決して譲らず、少人数の縫い子が高いクオリティの生産作業をこなす、正に「handmade in berlin」のバッグである。
自身のバッグブランドのみならず、ユニバーサルスタジオからのバッグや小物の開発、ドイツ政府の依頼でEU政府会議の各国代表者に手渡されるバッグ、特殊部隊、SP用のバッグの設計など、対国、対企業をクライアントとしたバッグの設計も手掛けている。
そうした功績が認められ、今現在、大学で2講座を行う。
修士/博士号無しで講座を持つ事は異例中の異例である。

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ご存知の方も多いかと思いますが、ACRONYMのバッグを生産されていたり、近年ではドイツ政府と仕事(!!)をするなど、所謂テックウェアなんかを好む人界隈では知らない人はいないようなブランドですね。
僕も長らく愛用しているバッグがありまして、その機能的な各部ディテールや耐久性能、また機能に付随する付属選びなど諸々の要素をスタイリッシュに纏め上げるセンスに、立場や表現は違えど作り手として感銘を受けていました。
prasthanaのウェアを着てGUIDIのブーツを履いてiolomのジュエリーを身に付けbagjackのバッグを持つ、そんなスタイル提案をするべくお取り扱いに向けて動いておりました。
諸事情ありましてお取り扱いスタートに少し時間がかかってしまいましたが、この度ご縁が繋がり念願の展開スタートとなります。

ですが、All hand made in Germanyを地で行くbagjack、オーダーしてから納品までのリードタイムが実に8〜10ヶ月との事、なんとかなりませんかね、、?と日本国内代理店さんにダメもとで相談したところ、特別に在庫を少しだけ分けてもらう事ができました。
それが今回入荷しましたsniper bag (overriver別注) です。

 

 bagjackラインナップ中でも上位モデルを意味するNXL(ネクストレベル)に属する本アイテム、サイズ感こそデイリーユースし易いコンパクトなバッグですが、まあ詰め込まれてますね、機能やらディテールが。
それもそのはず、NXLカテゴリーのアイテムはベーシックモデルの約3倍の工程をかけて制作されています。


詳細行きます。
まずフロント部分には、斜めに配した止水ファスナー付きのポケットが付属、

トップ、両サイドのジップからもアクセスが可能で内部は収納力に優れたメインの部屋となっています。
ストラップにはbagjackが独自に開発したクイックリリースと呼ばれるシステムが備わっています。
Dカンを片手で軽く引くことでスムーズにベルトが移動、ベルトは引きやすく戻りにくい為、安定した箇所での固定が可能、先端のフックを使用して余った長い部分はベルトに引っ掛けておくこともできます。
また、bagjackといえば! の付属使いであるコブラバックルがベルトに付属、overriver別注の本アイテムはシルバー色に変更され、強烈な存在感を放つと共に、ホールドしている状態では1トンの重量に耐える強度という、日常生活を営む上では完全にオーバースペックな素敵仕様となっています。
両サイドの止水ファスナーからはメインの部屋にアクセスできるだけでなく、内部にはハンドウォーマーとして使用できるハンドマフが付いています。
これがスナイパーバッグという商品名の由来で、繊細な動きを求められるスナイパーが、自身の手を温められるようにという発想から生まれた仕様との事。
いや〜ユニーク、勉強になります。
このハンドマフはスナップボタンにて着脱が可能です。

とりあえず、概要このような感じです。
明らかに情報量が多いので、お客様にしっかりと提案できるよう僕も色々といじってみようと思います。

重複しますが、ショップとして提示したいスタイルの理想に向けて大きく前進する事ができました prasthana sendagaya store。
パズルのピースが埋まった感覚、是非皆様と共有できたら嬉しいです。

宜しくお願い致します。