prasthana AW23

prasthana co., ltd. 代表/デザイナーの武井です。

暑いですね、言っても仕方ないけど。
自宅マンションの大家さんがお母さんとおばあちゃんのちょうど中間、くらいの年代の方で、エレベーターなんかで居合わせると、毎年一度そのように声をかけてくれます。
自分の生活リズムからなのかあまり頻繁に遭遇する事はないのですが、暑さのエッジが立ってきたタイミングで会ったその夏の初回、思えば毎年そのセッションがあります。
僕的には、あ、夏の恒例のあれね、といったそのあまりに何気ない会話によって、もう一年経った、! 早っ、!!という当たり前の時の流れを再確認したりしています。

日々忙しなく活動しているとなかなか目を向ける余裕がない、自身の足跡を一度立ち止まって見直してみる、また付随して先のビジョンを考えてみる、というのも、思わぬ収穫があったりして良いものです。
prasthanaとしての活動歴もそこそこ長くなってきましたがこの間、
ここへきて原点回帰というと大袈裟だしちょっとニュアンスも違うのですが、これまでと手法を大きく変えて、来季SS24 COLLECTIONのルック制作に取り組んでいました。

ブランドのルック制作におけるベーシックな流れとして、スタイリストもしくはフォトグラファーを基軸に撮影のテンションやイメージ(スタジオかロケかなど)を決め、それをベースにモデルを決め、ヘアやメイクを決め、、といった進め方が一般的で、prasthanaも多分に漏れずこのようなやり方で過去作を作成してきました。
僕等のようなブランドは基本的に年に2回、シーズン毎の撮影を行いますので、それだけで考えても、これまで携わったクリエイター方(スタイリストやフォトグラファー、ヘアとかメイクの人など)はそれはもう結構な人数になります。
僕は基本、餅は餅屋思考に則って、そのキャスティングをした以上、スタイリングをはじめあまり口出しをしないように心がけていて、その結果各々がその都度、素晴らしい作家性を発揮してくれてビジュアル(作品)を作ってきましたが、僕が表現したいものを過不足なく、完璧に写し出せた事は実は一度もありませんでした。
他者に委ねる範囲が大きくなるほどそれは至極当然とも言えて、実際その、ある種の想定外的な、ケミストリーめいたものに期待をかけ、そして楽しんでいた事も事実です。
というか、そのような座組の中ではそれがクライアントのスタンスとして正しいと思ってそうしていたし、今でもそれは間違いではないと思います。

そうやって作り上げてきたprasthanaのビジュアル作りにおけるフォーマットを一旦横に置いてでも、SS24はルック制作の方法を刷新する必要がありました。
それは一方で物作りの精度の次元上昇だったり、また他方でブランドとしてのアイデンティティの所在にまつわる事だったり、ファクターは色々あれど、目指す着地点は明確で
[純度を極限まで突き詰めて伝えたい事を伝える手段としてのビジュアルの在り方]を再定義したかったのです。
その為に、SS24 COLLECTIONのルックはデザイナーである僕自身がディレクションを行い、長年の友人でありブランドの理解者でもあるカメラマン牛島氏に撮影を依頼、自分の脳内にあるビジョンを過不足なくカメラにトレースする、というイメージで臨みました。
随分先の話を長々としてしまいましたがすみません、現段階で言えるのは、兎に角震える完成度に仕上がりました、ということ。
SS24は公開諸々随分先ですが、是非ご期待下さい。

で、ようやく本題。
これはもうすぐそこ、数日先、くらいの時間軸の話
8/18(金) prasthana AW23全国一斉立ち上がりとなります!!
いやーお待たせしました、と言わせて下さい、漸く秋冬ですね。
前述したルック製作にまつわる話をすると、今季AW23 COLLECTIONは気鋭クリエイターにその大部分を委ねるフォーマットにおけるこれまでの集大成、と言える非常に密度の濃い表現となっています。
そしてその表現の厚みに足るプロダクトの数々、これは僕がしっかりと仕事をしました。
立ち上がりからがっつり展開しますので、是非新しいシーズンを楽しんで頂きたいと思います。
AW23 1stデリバリーは下記の通りです。

 

stand neck crevice shirt 

 

LC3 field jacket

 

LC3 baggy trousers

 

TEXBRID long parka

 

TEXBRID yoga pants

 

super high neck vest

 

取り急ぎ直営はひとまず店頭にて、追ってECにも順次アップしていきます。
有難い事にお問合せやポジティブな反応も多々頂いており、本当、励みになります、いつもありがとうございます。
暑いですけどね言っても仕方ないけど、ですがお盆を過ぎれば秋ももうすぐそこまで来ているはずです。
AW満喫していきましょう。

宜しくお願い致します。